カラマーゾフの兄弟は何がすごいのか?凄さを知るために知っておくべきこと

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カラマーゾフの兄弟 何がすごい おすすめの本

カラマーゾフの兄弟を読み切りました。
3年前に1巻の途中で挫折し2回目はエピローグまで全部読みました。

非常に有名な小説ですよね。

ロシアの文豪ドステフスキーが書いた作品です。

あの有名な村上春樹は

世の中には二種類の人間がいる。『カラマーゾフの兄弟』を読破したことのある人と、読破したことのない人だ
村上春樹

と言ったそうです。
そりゃそうだろとつっこみたくなりますがそうではなく、読んだ人と読んでいない人には大きな違いがあるということでしょう。

そんなにすごい本なら是非その凄さを味わってみたい、
さらにはできれば誰かに、
「カラマーゾフの兄弟を読んだしやっぱいいよねアレ」
と言いたいという不純な動機で読み始めたのですが、仮に読んだとしてもそんなことを語る機会は今のところありません。

ちなみに私が読んだのは光文社古典新訳文庫の亀山郁夫さん訳です。
ネットの口コミでは誤訳の指摘がありますが、一番読みやすいという口コミも多いです。

Amazonの電子書籍の読み放題サービス kindle unlimited で第1巻を読むことができます。無料体験も可能です。
カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)

実際私は紙の本で読んでいます。名著と分かっているものは紙の本で読むほうが好きです。

そして何故3年ぶりに読もうと思ったのかというと、「暇」なんでしょうね😅
その面白さをやっぱり味わってみたいと思ったからです。

カラマーゾフの兄弟について思ったことをつらつらと書いていきます。

まずはアマゾンからの本の紹介文です。

■未完にして空前絶後
文豪ドストエフスキーの遺作にして最大の作品。第2部も構想されたが1部のみで中断。しかし空前絶後のスケールをもった小説が完成した。帝政崩壊の予兆をはらむロシアのある町で殺人事件が起こり、ミステリータッチの衝撃的なストーリーが展開される。全4分冊、以下続刊。
アマゾン カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫) 出版社のコメントより

いったい何がすごいのか、読むとどんないいことがあるのか

ここがよくわからないのです。史上最高とか言われている小説ですが読むとどんないいことがあるんでしょうか?

調べてみると。

あと聞くのは神、キリスト教、善、欲望、幸福、人間とは、といった様々なテーマを一つの小説で見事に表現したというのもあります。
カラマーゾフの兄弟 全5冊を重ねて測った 9.5cm

1つの小説にしてはボリュームありすぎですが😅

しかし、これだけ聞いても
「そんないいことがあるなら自分も読んでみたい。」
と、納得できる人は少ないのではないでしょうか?

体験した人でないとわからない、言葉では伝えられない良さがなにかあるのでしょうか?
もっと具体的に知りたいですよね。

私がここは凄い、面白かったという所を紹介します。

ただこの凄い、面白かったは世界最高峰かと言われると正直よくわかりません

大審問官

第2巻に収められています。

登場人物の次男が考えた物語で次男が主役である三男に語って聞かせるという形で紹介されます。

メインのストーリーからはだいぶ逸れている所だと思いました。

ここでは大審問官という異端者を火あぶりにする責任者が、1500年ぶりに地上に降りてきたイエス・キリストを問い詰めるという話です。
本の中ではイエス・キリストとは書かれておらず「彼」と書かれています。

そこでは普通に暮らしているとあまり意識しない、別の物の見方が書かれています。

自由の弊害、人間の弱さ、絶対的なものなど無いといったことが書かれています。

小説というよりは哲学書のように感じます。

書かれていることを全て理解できているわけではないのですが、すごく興味を掻き立てられました。

そして意外なことに、この章の最後で主役の三男が次男が作ったこの壮大な物語に対して反対の立場を取ります。

小説の中で熱く、結構な量で語られ、「なるほど~、確かにそうだよな~」と共感した物語があっさり否定され、これも正解ではないと言われているように思いました。

では、正解はどこに?

面白かったところ 誤審

ここは物語の最後、第4巻のシーンです。

父親を殺したのは長男かめぐる裁判で、検事と弁護士がバトルを繰り広げます。

検事の主張は凄く説得力があります。
しかしそれに反論する弁護士の主張もそれを上回る説得力です。

その戦いの様子はまさにハラハラドキドキのエンターテイメントで、とてもわかりやすくドストエフスキーの力量みたいなものを感じることができました。

しかし、裁判の結果がすっきりしないのです。
なぜだろうと考えさせられます。

読むのが難しい理由

カラマーゾフの兄弟は読む途中で挫折する人が多いようです。
かくいう私もそうですが・・・

その理由は

  • 面白くない
  • 興味が無い
  • 量が多い
  • 話が飛ぶ
  • 登場人物の名前が覚えにくい
  • 登場人物の行動がわけわからない

などなど悪口を言えばキリが無いと思います。

面白くない

本を読むのを途中でやめる理由は言ってしまえば「おもしろくない」この一言に尽きるわけですが、なぜ面白くないかを考えてみます。

我々の日常生活には本当に多くのエンターテイメントがあります。

これらのエンターテイメントはいかに人を楽しませるか?
「人を楽しませたい!」という熱い思いを持った人たちが長年にわたり必死に研究を積み重ねた上に我々にわかりやすいようにあの手この手を使って提供しているものです。
私たちはぽかんと口を開けてみていれば面白いという感情を味わうことができるようにできているのです。

しかしこのカラマーゾフの兄弟が発行されたのは1880年です。
日本でいえば明治維新のころですね。

おそらく当時はエンターテイメントとして発表されたのだと思います。
しかし、娯楽あふれる現代に生きる我々とは感覚が違うからそもそも面白いわけがありません。

面白みを感じるには読み手であり客である私達が努力しなければいけない。客が楽しみを見つけなければいけないというのは我々にとって不慣れなことです。

興味が無い

この本で扱っているテーマに神、キリスト教があります。

神について登場人物たちがあれこれと熱く議論をしているシーンが結構あります。

どうでしょう、ほとんどの日本人は無神論者であり、神に関する議論は興味が無いのではないでしょうか?

私たちがなぜカラマーゾフの兄弟を手に取るかというと、世界最高峰と言われる小説を読んですごい読書体験をしたいからだと思います。
「あ~ 面白かった」といいたいのです。

その期待値に対して神ついての議論はあまりにも興味を持てない。
ギャップが大きすぎるのです。だんだんとイライラしてくるところもあるかもしれません。

話が飛ぶ

小説のメインのストーリーと関係があるんだかないんだかわからないサブストーリーがあります。
話が横道に逸れるということです。

そして横道の話はそれで終わりで本筋との関係はあまりなかったりします。

読んでいる方とするとせっかく理解したのに何だったんだあれはとなります。

登場人物の行動がわけわからない

この本の登場人物の発言や行動はほとんどがぶっ飛んでいます

  • 言ってることとやってることが一貫していない
  • 突然切れる、
  • キャラが豹変する

近くにいたら嫌な奴で、常識で行動が予測しにくい人たちです。

そんな人たちばかりが登場します。

どうやって読むか

それでもカラマーゾフの兄弟をどうしても読んでみたいという思いが掻き立てられる人は多いでしょう。

私もいろいろと読書術の本を読んできました。

それらのテクを駆使してやれることをやってみようではありませんか?

初心者向けのドストエフスキーの本をまずは読んでみる

ドストエフスキーは癖の強い作家ですが、比較的読みやすい小説を読んでドストエフスキーに慣れてから挑戦するという方法があります。

ドストエフスキーの本で読みやすい短編として、デビュー作の

フョードル・ミハイロヴィチ ドストエフスキー (著), 安岡 治子 (翻訳)

これもamazonの電子書籍読み放題サービスkindle unlimited で読むことができます。無料体験も可能です。

もちろん読みやすいのですが、カラマーゾフの兄弟を読むための練習として読んでいるとどうも面白くありません。
早く読み終えることを目標にしてしまうからです。

マンガであらすじを付けてから読む

量が多い本に挑むときはその概要を事前に把握するのはいい方法です。

予備知識を付けられる本を紹介します

ドストエフスキー (著), バラエティアートワークス

マンガであれば話の流れを簡単に把握できます。

このマンガは2時間あれば読み切れるのではないかと思います。

マンガを読んでカラマーゾフの兄弟のストーリーを楽しむことができました。
漫画でさえ扱うテーマの幅広さも感じることができ、小説版だともっと深く味わうことができるような気がして小説への挑戦の意欲が掻き立てられました。
このマンガは今ならamazonの電子書籍読み放題サービスkindle unlimited で読むことができます。無料体験も可能です。

解説書を読んで予備知識をつけてから読む

予備知識を持つのにおすすめなのがこの100分で名著です。よくよく見ると著者は光文社古典新訳文庫でカラマーゾフの兄弟の翻訳をした亀山郁夫さんです。
肩書はロシア文学者、名古屋外国語大学の学長!。
随分えらい方なのですね。

この本はカラマーゾフの兄弟の解説書です。
ストーリーはもちろんですが、時代背景や作者のドストエフスキーの狙い、登場人物たちの行動の意味することなど、世間一般の日本人には考えもつかないことを色々と教えてくれています。
小説を深く読むとはこういうことなのかと驚きました。

私は小説の第1巻だけを読んだ状態でこの解説書を読みました。
この解説書はいわゆるネタバレをしていると思いますが、わたしは原書への興味が掻き立てられました。
解説書は解説書です。原書の一部を表しているにすぎません。原書の大筋を理解していれば今読んでいる個所の位置づけがわかるので、挫折せずに読み進められるようになると思います。

デメリットをあらかじめ理解しておく

先ほど上で書いた何故カラマーゾフの兄弟は読みにくいかということをしっかり理解しておけば心の準備ができます。

巻末の読書ガイドを読んでから本文を読む

私が読んでいる光文社古典新訳文庫の巻末に読書ガイドというのがついています。

これがこの小説の時代背景や小説を理解するうえで必要な前提知識を解説してくれています。

小説を読むだけでは絶対に知りようのない知識を補ってくれるので、小説を理解しやすくなります。

飛ばし読み

小説の読み方は色々あると思います。

難しい本を読んで己を鍛えたいという人でない限り、難しい所、面白くないところはどんどん飛ばしたらいいと思います。

本が面白くないということはあなたに合っていないのです。
貴重な時間を面白くない本を読むのに使う必要はないと思います。
合わないものは合わないのです。

1ページ3行読んで面白くなかったら次のページを読むというようにバシバシ飛ばしていきましょう。

カラマーゾフの兄弟には様々なテーマやシーンがあります。
あなたが興味を持てる所を探し読んでみてください。

繰り返し読む

評価の定まった名著は繰り返し読んでも楽しめるといいます。

繰り返し読むことで2回目はスピードが上がり、理解も深まるでしょう。
もちろん面白くないと感じる所は飛ばして読んでOKです。

好きなアーティストの音楽であまり好きでないアルバムの曲をなんとなく繰り返し聞いているうちに気に入ることがあると思いますが、あんな感覚です。

主要登場人物

カラマーゾフ一家
父:金持ち。女遊びが激しい。すぐに大声でふざける。
長男:女遊びと気性が激しい。
次男:冷静、インテリで無神論者
三男:主人公。清純で穏やか。修道院で暮らしている。

母親は亡くなっている。

カラマーゾフ一家は仲もあまりよくなくバラバラに暮らしている。

第1巻の構成

私の理解だとこんな感じです。

  • 第1編:主要登場人物の説明:ここはそれほど躓かなく読むことができました。
  • 第2編:バラバラだったカラマーゾフ一家が一堂に会する。そして罵り合う。 「5アーメン アーメン」は国家と教会について議論しているところは飛ばしました。
  • 第3編:女好きな男どもというタイトル:内容はうまくまとめられません。

1回目読んだ時の感想

この手の古典はまず読みやすいかどうかがポイントだと思います。
今回読んだ、光文社古典新訳文庫は非常に読みやすかったです。

ストーリーですが、私には今一理解できませんでした。

話が色々と飛んでいってしまって、メインのストーリーがどこにあるのかわかりにくかったです。

父親がふざけてばかり、嘘をついているシーンが多いのもメインのストーリーをわかりにくくしているのかもしれません。

登場人物 カラマーゾフ一家意外にもいるのですが、ケンカばかりしていて、すぐにぶち切れてお互い罵り合っている印象です。

キリスト教と国の役割は?といったような議論が話の中で出てきます。
この本を楽しむ上での一つのポイントのようです。
宗教に関するドストエフスキーの見解だと思いますが、普段、宗教とか神とか考えていない私にとってはあまり興味の持てない内容で、理解もできず飛ばし読みしました。

カラマーゾフの兄弟は全5巻(5巻目はエピローグ)です。

最初に紹介した本の紹介文で、「ロシアのある町で殺人事件が起こり」とあります。

私が読んだのは第1巻だけで、殺人事件は起こっていないので、まだまだ物語は始まっていないのだと思います。

しかし、世界最高峰の小説と言われるこの本ですが、いまいちそれを感じることができませんでした。
とても残念です。

と、いうことで1巻を読んだだけでこの小説を読むのを辞めました。

2回目を読んでの感想

それでもやはりカラマーゾフの兄弟の兄弟の凄さを体験してみたく現在再チャレンジ中です。

2回目は無事、第1巻を読み終わることができました。1回目読み終わったときは訳が分からないまで最終ページまでたどり着きました。

しかし、2回目は第2編の「5アーメン アーメン」を飛ばし読みしたものの理解しながら読み終えることができ、第2巻に挑戦することにためらいはありませんでした。

その後はそれほど急ぐことなく、3か月くらいかけて読み終えました。

第4巻までがメインストーリーで、第5巻がエピローグなのですがそれも買って読みました。

各巻末に収められた解説まで読みました。

途中は読みずらさにも慣れたのか、この本を読んでいるときに感じる静けさみたいなものを楽しんでいました。

この本の世界と私が日常生活を送る現代の日本とはあまりにかけ離れていて、現代と比べるとシンプルな16世紀のロシアの生活について書かれた物語を粛々と読んでいました。

そして読み終えて思ったのはもう一度読みたい、よく理解したいという思いです。

不思議なものです。

私は面白くない本は途中で読むのを辞めるのですが。

ドストエフスキー (著), 亀山 郁夫 (翻訳)

下のゴマブックス版カラマゾフの兄弟 完全版は全編 kindle unlimitedの読み放題で読めます。無料体験が可能です。

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